2006年 09月 21日 ( 1 )

心にナイフをしのばせて


心にナイフをしのばせて
奥野 修司 / / 文藝春秋
ISBN : 4163683607
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神戸であった「酒鬼薔薇」事件
それと酷似した事件が約30年前に起こっていた。
被害者側の家族、母親は正気を失い事件後の記憶が約1年半ほど途絶えている
精神がやられ睡眠薬で眠る日々が続いたための記憶障害、父はそんな妻を同様させない
ように寡黙だった性格がさらに輪をかけほとんど笑わなくなり、ガンで闘病生活をおくった
時も「痛い」とは亡くなるまで言わなかった(殺された息子はもっと痛かっただろうと
我慢の上我慢を重ね病院にいったときはすでに手遅れだった)
妹は両親に期待されていた兄が殺された事で、死んだのが自分だったら良かったのにと
心を閉じたまま大人になり、リストカットを繰り返し、大人になった今もPTSDに苦しんでいる。

反面、加害者はというと少年院を出て、父の愛人と養子縁組をし名前を変えて
大学に行き、今では弁護士という職業につき町の名士になっているそうだ。
また加害者から被害者側への謝罪は現在もなおなされておらず、
慰謝料(この場合加害者の親が支払う)が7百万円、35年の分割で支払われたのは
最初の二年間のみである。

この本は被害者側の母と妹のインタヴューを通じ一冊の本に仕上げたものだけど
読み終えて本当に少年法とは何か?更生するとは何か?を考えさせられる。

法律では謝罪を義務づけてはいないが
『悪いことをしたら謝りましょう』幼い頃に必ず習う事だ、それすらできない加害者は
果たして本当に人間として更生したと言えるのだろうか?
謝ったところで赦されるわけではないが、まずはそこからスタートだろうと思う。
何のための更生か?加害者のための更生なのか?
そのときにに被害者の家族の気持ちは考慮されないのだろうか?

本を読む限り加害者は全く反省も悪いことをしたとも思っていないというのが
ありありとわかる。
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by tamiko4428 | 2006-09-21 23:54 | ノンフィクション


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